雑節 / 大石浩之の暦ことばノート
土用と土用の丑の日の違い|2026年秋に確認
秋のカレンダーの「土用」は、土用の丑の日と同じ意味なの?
土用は四季それぞれの終わりの約18日間、土用の丑の日はその期間内で十二支が丑となる日です。2026年秋は10月20日から11月6日まで、丑の日は10月30日。土用入りの時刻は10月20日18時13分(中央標準時)です。
土用は期間、土用の丑の日はその中の日
土用と土用の丑の日の違いは、期間を指すか、その期間内の特定の日を指すかです。土用は季節の区切りに関わる言葉です。そこへ日の十二支という別の条件を重ねると、土用の丑の日になります。同じ意味ではありません。
大石浩之(磐田市/不動産業)です。宅地建物取引士として仕事をしながら、このノートでは暦の用語を資料で調べています。秋のカレンダーにある「土用」を、夏の食の行事と同じ一日だと思うと、読み違えます。今回は2026年秋の実際の日付で、二つの言葉を比べます。
国立天文台「こよみ用語解説」は、土用を立春・立夏・立秋・立冬の前約18日間と説明しています。この四つの季節の始まりを四立といいます。土用は夏だけの期間ではなく、春夏秋冬それぞれにあります。暦面に記すのは、通常、その期間の入りの日です。
| 比べる点 | 土用 | 土用の丑の日 |
|---|---|---|
| 指すもの | 四季の末尾の期間 | 土用内の丑の日 |
| 調べる資料 | 土用入りと四立の日付 | 期間に加えて日の十二支 |
| 2026年秋 | 10月20日〜11月6日 | 10月30日 |
表の右列は、左列の言い換えではありません。土用内には丑以外の十二支の日も含まれます。反対に、土用の外にも丑の日は巡ってきます。「土用に入っている」と「丑の日である」の二つがそろう日だけを選びます。
なぜ期間の名前に「土」があるのかは、五行と四季への配当の話です。その疑問は土用の「土」の由来を調べた記事で扱いました。本記事では名前の由来を繰り返さず、カレンダーのどの範囲とどの日を見るかを確かめます。
2026年秋は10月20日入り、11月6日まで
2026年秋の土用入りは10月20日18時13分です。国立天文台「令和8年(2026)暦要項」の値で、太陽黄経は207度、時刻は中央標準時です。同じ表の立冬は11月7日18時52分、太陽黄経225度となっています。発表日は2025年2月3日です。
国立天文台の暦Wiki「雑節とは?」では、土用の明けを四立の前日と説明しています。この日付の扱いに従うと、2026年秋は10月20日から11月6日までです。両端の日を含めて数えると18日間になります。2026年10月13日に、入りと立冬の両方を原表で照合しました。
ここには二つの読み方があります。18時13分は、太陽が定められた位置に達する瞬間の時刻です。一方、10月20日〜11月6日は、暦に期間を日付で記す表現です。11月7日18時52分までを丸ごと土用の日付の一覧に加えるわけではありません。瞬間の情報と日付の区分を混ぜないで読みます。
太陽黄経の数値は、天文学的に位置を表す角度です。日々の運勢の強さを示す点数ではありません。角度の意味は太陽黄経を2026年の暦から読む記事に、季節の境目は立冬と冬の始まりを調べた記事に分けています。
私は「約18日」という説明だけで十分か、少し迷います。言葉の意味をつかむには便利ですが、実際の手帳に線を引く段階では両端の日付が要るからです。2026年秋については、10月20日と11月6日を書き添える方が、読者が自分の暦で確かめやすいと考えます。
丑の日を重ねると、2026年秋は10月30日の1回
2026年秋の土用の丑の日は10月30日です。国立天文台「通日・曜日・干支」で確認すると、この日は丁丑(ひのとのうし)です。前の丑の日は10月18日の乙丑、次は11月11日の己丑で、どちらも今回の土用期間の外にあります。
照合では、西暦2026年10月18日を始点に、1日ごとに25日間を表示しました。土用の前後まで範囲を広げたのは、10月30日だけが該当することを確かめるためです。10月20日の欄は丁卯でした。つまり2026年秋は、土用入りの日そのものが丑の日なのではありません。
日の干支は十干と十二支を組み合わせた名前です。丁丑の「丁」と「丑」を分けて読むと、今回必要なのは後ろの十二支の部分だと分かります。年の干支や生まれ年の十二支では判断できません。年賀状の動物を思い浮かべた場合も、ここでは一日ごとの欄に戻ります。
十二支が一巡する間隔は12日です。同じ丑でも、12日後には十干の部分が変わります。丁丑という二文字がもう一度現れるまで待つと、探す条件が変わってしまいます。操作画面と出力の読み方は、日の干支を公開資料で調べる記事からたどれます。
大阪府立中央図書館の調査回答は、土用期間内に丑の日が2回ある場合、その2回目を二の丑と説明しています。回答は2013年10月5日作成、2014年5月16日更新です。土用入りから数えて二日目という意味でも、年内で二度目という意味でもありません。
約18日間の帯と12日ごとの印を重ねれば、入りの日との位置関係で印の数が変わります。二の丑がある季節もありますが、必ず2回あるわけではありません。2026年秋は前後の丑の日が帯の外なので、二の丑はありません。この結論は2026年秋についての照合結果です。
食べ物の習俗と、暦の定義は分けて読む
土用の丑の日という暦の条件と、何を食べるかという習俗は、別の内容です。大阪府立中央図書館の調査回答も、四季それぞれに丑の日があると断ったうえで、質問の鰻との関わりから夏の土用を扱っています。夏の食の話題が中心でも、土用の定義が夏だけになるわけではありません。
同回答が紹介する鰻などの食習俗は、文化や言い伝えを知る資料として読めます。ただし、食習俗が紹介されていることと、特定の日に食べれば健康上の効果が得られることは別です。本記事では習俗の存在を紹介し、効能の根拠として扱いません。
天文学的に確認した事実は、土用入りと立冬の太陽の位置・日時です。日付の分類として確認したのは、毎日の干支です。食べ物に関する話は、それらに重ねられた習俗です。時刻が分単位で載っているからといって、習俗に伴う吉凶まで科学的に確認されたことにはなりません。
私は、食の話を入口に暦へ関心が向くことにはよさがあると思います。そのうえで、秋の土用を調べる人への説明には、最初に「期間なのか、一日なのか」を書いてほしい。献立の話だけで進むと、カレンダーの土用という文字を読むための答えが後ろへ回ってしまいます。
私の考え:予定を決める前に、帯と印を分ける
秋の土用を自分のカレンダーで確認するなら、入り・明け・日の十二支の順に読めます。2026年の暦要項で10月20日の入りと11月7日の立冬を探し、日付の期間を11月6日までとします。その中で丑の日を調べれば、10月30日が残ります。
私は、暦の言葉を一つ知るたびに、予定や献立まで決めなければならないとは考えません。土用をどう受け止めるかは、言葉の区別がついてから選べばよい。今日の成果は、判断の材料が一つ増えたことです。習慣を取り入れるかどうかの結論を、ここで急ぐ必要はありません。
私が手帳に残すなら、まず10月20日〜11月6日に薄い帯を引き、10月30日にだけ丸を付けます。帯には「秋の土用」、丸には「丑の日」と書きます。これは記入方法についての私の提案です。実際の相談例や訪問先で見た手帳の話ではありません。
出典も一つにまとめず、期間の横に「国立天文台・2026年暦要項」、丑の日の横に「同・通日・曜日・干支」と残せます。別の年を調べるときは、その年の日時と日の干支を確認し直します。2026年の10月30日を、毎年共通の日付として写さないためです。
土用という帯の中に、丑の日という印がある。この関係が分かれば、暦の短い注記も読みほどけます。2026年秋は、入りの10月20日と丑の日の10月30日を分けて読んでください。暮らしの予定は、その知識に関係者の都合や実際の条件を加えて決められます。
よくある質問
土用入りの日は、土用の丑の日ですか?
土用入りは期間の初日を指し、丑の日かどうかは日の十二支で別に確かめます。2026年秋の土用入りは10月20日で、この日の日干支は丁卯です。土用の丑の日は10月30日の丁丑です。国立天文台の暦要項で入りを、同台の「通日・曜日・干支」で日の十二支を確認すると、二つの日付を区別できます。
秋にも土用の丑の日はあるのですか?
あります。土用は立春・立夏・立秋・立冬の前にあり、その期間内で十二支が丑となる日を選びます。2026年秋は10月20日から11月6日までの土用に、10月30日の丑の日が入ります。夏の鰻の習俗と結び付けて語られる場合もありますが、秋の土用がなくなるわけではなく、食習俗と暦の定義を分けて読みます。
土用には必ず二の丑があるのですか?
必ずあるわけではありません。二の丑は、一つの土用期間内に丑の日が2回入るときの2回目です。丑の日は12日ごとに巡るため、入りの日との位置関係で回数が変わります。2026年秋の該当日は10月30日の1回だけです。前の10月18日も次の11月11日も期間外なので、この秋に二の丑はありません。
調べた資料・出典
2026-10-13 確認
- 国立天文台「令和8年(2026)暦要項 二十四節気および雑節」 — 2026年10月13日確認。2025年2月3日発表。秋の土用入りは10月20日18時13分・207度、立冬は11月7日18時52分・225度。時刻は中央標準時。
- 国立天文台「こよみ用語解説 二十四節気・雑節」 — 2026年10月13日確認。土用は四立の前約18日間で、暦面に記すのは入りであることを確認。
- 大阪府立中央図書館「土用の丑の日、ニの丑について教えてほしい。」(レファレンス協同データベース) — 2026年10月13日確認。2013年10月5日作成、2014年5月16日更新。土用内の丑の日と二の丑の定義、四季にあること、夏の食習俗を区別。紹介された書籍の原本を直接確認したものではありません。
- 国立天文台「暦Wiki/季節/雑節とは?」 — 2026年10月13日確認。土用の明けは四立の前日であること、現在の土用入りの太陽黄経を確認。
- 国立天文台「通日・曜日・干支」 — 2026年10月13日確認。2026年10月18日から1日ごと25日間を表示。10月18日乙丑、20日丁卯、30日丁丑、11月11日己丑を照合。
暦の吉凶は歴史的な分類・言い伝えとして紹介しています。個人の運命や出来事の結果を保証するものではありません。暦の計算法や資料の説明は更新されることがあります。生活上の予定は、関係者の都合や実際の条件を確かめて決めてください。